信濃路を行く旅廻りの谷崎八千代一座は不入り続きで三度の食事も事欠く始末、娘のカオルはその原因が時代離れした演し物にあることは知っていたが、八千代は耳を貸そうとしなかった。ストリッパーの花子と浪曲師の曇月、タップの中野兄弟が泣く泣く逃げ出し、あとに残ったのはアコーデオン弾きの久八など数人。哀しい思いを歌っていたカオルの歌が余命少ない子供の心を捉え、彼女はその子供の父親海老谷と知り合った。芸能人の世話を道楽にしているという彼との再会を約して次の公演地に向ったカオルはそこで出演中の歌手、藤田博に強引な売込みを計り、認められて上京することになった。念願の東京でカオルと久八は花子・曇月夫婦にめぐり逢いおんぼろアパートに住込んだ。藤田の弟子になったカオルの毎日は、劇場やスタジオに付き人として働いているだけで歌を教えてもらうどころではなかった。ある日突然、舞台の上...Add a plot in your language
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